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緑内障

何らかの原因で眼圧が上昇することで、視神経が障害されます。視神経が障害されると眼底に緑内障特有の変化が現れ、その部位に一致した視野欠損が起こります。
緑内障を自覚しにくい理由として、
【1】痛くもかゆくもない
【2】周辺視野(鼻側)からゆっくり欠けていくため
【3】片眼から視野欠損が起こっても普段は両目で見ているため、等が挙げられます。
一度失われた視野は元には戻りませんので、少しでも見え方に異常を感じる方や健康診断で指摘を受けた方は眼科を受診してください。

※正常眼圧でも緑内障になる方もいらっしゃいますし眼圧が高くても緑内障にならない方もいらっしゃいます。これは眼圧に対する視神経の強さに個人差があるためといわれています。

 

主な症状:初期では、ほとんど自覚症状はありません。

病気がかなり進行してから、見える範囲が狭くなり、視力が低下します。

ただし、急性の緑内障では急激に眼圧が上昇し、眼の痛み・頭痛・吐き気などの激しい症状をおこす場合があります。

緑内障とは、何らかの原因で視神経が障害され、視野(見える範囲)が狭くなってしまう病気です。眼圧の上昇がその原因の一つと言われています。しかし、一般的に緑内障では、自覚症状がほとんどなく、知らない間に病気が進行していることが多くあります。

 

 

房水は毛様体で産生され、シュレム管から排出されます。

産生量と排出量が正常範囲で一定なら良いのですが、そのバランスが崩れて眼圧が上がる事があります。

①産生量が増えて排出能力を上まわる場合。

②排出能力が低下して産生量を排出しきれない場合。

そうなると、「密閉流体の一部に加えられた圧力は,流体のすべての部分に大きさが変わることなく伝達される」というパスカルの原理により、眼球内の全ての部分に均等に圧力が掛かることになります。

眼球は強膜で覆われていますが一カ所穴が開いています。

網膜が受けた光の刺激を脳へ伝えるために、視細胞から伸びた神経線維は一カ所に集まり束ねられて脳へ向かう部分、視神経乳頭です。

圧はそこから逃げていこうと、集まっている視神経を圧迫して障害(視神経乳頭陥凹)を引き起こします。

障害を受けた視神経が担当する部分の見え方が悪くなり、視野が狭くなります。

●閉塞隅角緑内障

房水の流出口にあたる隅角(図1)という部分が狭いため塞がりやすく、流出量が低下して眼圧が上がることになります。

急性緑内障発作は房水の出口である隅角が閉塞するために、急激に眼圧が上がります。治療が遅れると短期間で失明に至ることもあるので、緊急の対応が必要となります。

自覚症状としては前頭部痛、悪心・嘔吐、眼痛、視力低下などがあり、他覚的には対光反射の消失、中等度散瞳、瞳孔不同、充血、眼圧上昇などがあります。一見、風邪やくも膜下出血などと見誤れることも少なくなく、内科や脳外科を受診するケースも多くあります。

●開放隅角緑内障

一般的に多いタイプの緑内障です。

隅角は狭くないのですが、隅角部の房水の排出路にあたる線維柱帯(図1)が目詰まりすることで、房水の流れが悪くなり、少しずつ眼圧が上昇して緑内障を起こします。

眼圧上昇は軽度で、視野障害はゆっくりと進行します。

●正常眼圧緑内障

隅角は狭くなく眼圧は正常(20mmHg以下)ですが、視神経乳頭の陥凹がすすみ、視野に暗点や狭窄が現れます。緑内障患者の60%以上がこのタイプとされています。

●続発緑内障

外傷、角膜の病気、網膜剥離、眼の炎症など、他の眼の疾患による眼圧上昇や、ステロイドホルモン剤などの薬剤による眼圧上昇によっておこる緑内障です。

●発達緑内障

胎内で眼球の隅角部分の発育が充分でなく、乳児のうちに、あるいは若年のうちに緑内障を発症してくるタイプです。視力や視野が早い時期に障害されるため、手術を要する場合が多くみられます。

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